2012年8月1日水曜日

「氷菓」第15話 覚え書き 8 別の可能性

文化祭で連続する盗難事件・・・いくら軽微な、しかも返却を約束した犯行とはいっても、盗みは盗みですからねぇ。

真相が明らかになって、在校生が犯人だった場合、実際に迷惑を被ったケースがある以上は多かれ少なかれしこりが残るでしょうし・・・。ましてや、例えば学外に主犯がいて、在校生が実行犯として使われていたとすると、笑い事では済まされなくなるかもしれません。調査に乗り出さざるを得ない事態だと、学校側が判断するかも。

全く学校と関係の無い人間が犯人であれば、もはや生徒会等の扱える問題ではなくて、警察沙汰となることだって考えられますし。

そんな深刻な事態を招きかねないような話を、はたして作者が書くのかどうか・・・。

となると、古典部のメンバー、特に主人公である折木奉太郎は別として、真相解明時に生徒達が丸く収まるような展開を考えてみる必要もありそうです。

例えば、こういうのはどうでしょう?・・・各盗難事件は、主犯から個別に依頼された各部の自作自演。

つまり、お玉はお料理研究会が隠していただけ、AKは盗まれたという作り話をしただけで園芸部で保管してある・・・実はどこの部でも何も盗まれてはいないという説です。

真相を知らないのは、10番目のターゲットとなるかもしれない古典部のメンバーと、盗難事件が発生した部の一部の部員以外。逆に言えば、真相を知っているのはごく少数の人間だけだとも言えます。

主犯の狙いは、古典部に注目を集め、作り過ぎた文集「氷菓」の販売部数を増やすこと。そのために9つの部に協力をあおぎ、芝居を演じてもらったと・・・。

第8話の「試写会に行こう!」から第11話「愚者のエンドロール」にかけて、入須冬実が折木奉太郎に対して見せた芝居のさらなる拡大版という感じでしょうか。

これなら、全てが明らかになった時に丸く収まるような気がするのですが。

もちろん、主犯というか計画立案者は、折木供恵以外に思いつきませんけれど。