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2016年7月24日日曜日

「的を射る」と「的を得る」

言語学的には「ことばの誤用」についての一般的な定義はありません。
このような「一般に言われる誤用」とは、あくまで「その人にとっての誤用」であることに注意が必要です。絶対的ではなく、相対的なものです。
『三省堂国語辞典』の場合、絶対的な基準に基づくことのできない「誤用」という表現はなるべく避けようという方向に進んでいます。 
相手や状況に応じて使い分けるとなると、そもそも、この場合であれば「的を射る」と「的を得る」というバリエーションが存在するということを知っていなければならないわけで。

「的を射る」派が得意になって「的を得る」使用者を糾弾するのも間違いなら、「的を射る」を知らないで「的を得る」を当然のように使っているのもなんだかなァ、ということになりそうですね〜。