2022年1月29日土曜日

「送料無料」という表現

できるだけ多く注文してもらうために「お得感」を出したいのは十分理解できる。
しかし、ならばやはり「○○円以上で送料弊社負担」や「○○円以上で△割引」とするべきで、仕事(配達依頼)を出す側が、立場の弱い他業種の運び手に対して何の断りもなく、平然と「無価値化」するような表現を使って自身の販促に利用するのは筋が違うのではないだろうか。
トラックドライバーや配達員の置かれている「過酷な労働環境」に目を向けると、「送料無料」がいかに彼らを軽視する言葉なのかを痛感すると同時に、「たかが表現」ならば尚更なぜ変えないのか、という思いがこみ上げる
彼らの長時間労働・低賃金は他産業と比べても深刻で、仕分け、検品、棚入れといった附帯作業など、文字通り「無料で強要されるサービス」も実際に存在する
「送料無料」の表現の裏では、運び手に肉体的にも、金銭的も、そして精神的にも大きな負担と犠牲が伴っている。
が、誰かの「犠牲」が伴うサービスは、もはや「サービス」ではない。