地域の子供たちや青年たちによって舞われる神楽で、頭に編笠を烏帽子に代えてつけ舞うことから、編笠神楽と呼ばれる。佐料荒神社境内に特設された神楽庭で、「神の舞」、「相舞」、「ほうきの舞」、「塩振り」、「四方切り」、「弓の舞」、「からすの舞」、「岩戸の舞」、「両刀」、「猩々の舞」、「剣の舞」、「だいば」、「上殿さん」、「四人兄弟」、「長刀」の順に舞われる。
高松市鬼無町佐料の奥津荒神社例祭宵宮、毎年9月22日夜に舞われる「佐料編笠神楽」を拝観した。
— 幣束 (@goshuinchou) September 22, 2023
「大火(ダイバ)」
という演目。ずっと見たいと思っていた。灯火を消した暗闇の中で、手作りの火薬綿を両端に付けた青竹を持った舞人がこれを振り回して舞う。編笠神楽15座全座奉納、4年ぶりの炎の舞です pic.twitter.com/HzX7eYhapT
9月22日佐料編笠神楽「剣の舞」
— 幣束 (@goshuinchou) September 24, 2023
4人の舞人の剣舞であるが、輪っかになって隣の剣先を持って謠いながら二人ずつ剣の下をくぐっていく場面。中四国の神楽によくある曲芸的な演目。編笠神楽の由来は、農作業に被る編笠(阿波おどりに代表されるあの笠)を立てて烏帽子のように被り舞うのでこの名がある。 pic.twitter.com/6zfYZhIodr
4時間の奉納のラスト「四人兄弟」で注連縄と東西南北に立てられた忌竹を斬り、神楽舞台の結界を解く。4人の舞人に真剣が渡され順番に竹を切り倒していく。4人の舞人はそれぞれ五行の四方四季四属性を表す神であり、その後薙刀を持った5番目の末弟と戦う。中世より伝えられた「五郎王子」の物語である。 pic.twitter.com/hIC87MXIXA
— 幣束 (@goshuinchou) September 24, 2023
佐料編笠神楽「岩戸の舞」
— 幣束 (@goshuinchou) September 24, 2023
昨年の奉納を見た時にとても印象に残った舞。本年舞うのは小学6年生の女子生徒。独特な緒の付いた鈴を振り静かに舞う。緩やかな囃子と相まってトランスに誘うような独特な凄みの雰囲気を感じる。名の通り、岩戸を出たアマテラスの舞だがアマテラス自身が巫女の神格化と→ pic.twitter.com/aI0f7EqL2W
→いう説がある通りシャーマニズムと芸能の始源的な関係を考えさせるような独特な空間を堪能した。男子のみであった佐料編笠神楽は次代への継承の為に昨年より女子の舞人を受け入れており、岩戸舞は何があっても必ず舞うという一番大事な演目。200年の歴史で初の女子の舞。立派に大役を果たされていた pic.twitter.com/b17nQt9wRm
— 幣束 (@goshuinchou) September 24, 2023