2012年8月21日火曜日

猫の安楽死 追記 2 死にまつわるケア


ネコの話でも安楽死の話でもなく・・・元の記事に下記のような一文があったので、そのことで。

もっとああしてやればよかった、こうしてやればよかったと悔やむことは多々あります。

上記の気持ちは、人で動物でもその死に際して、送る側が、たとえ最善を尽くしたと自他ともに認めていたとしても、必ずや抱いてしまうものでしょう。

で、唐突ですが、イタコの話です。

イタコというと、テレビや漫画などの影響で、口寄せ、つまり死者と会話が出来るというようなことばかりが強調されて、しかも、ウソっぽいようなイメージで伝えられることが多いわけですが、イタコの大きな役割のひとつは、遺族の看護や送り方を死者の立場で全面的に肯定することにあるのはないかと考えています。

「ああしてやればよかった」と悔やむ遺族に対して、死者(が乗り移ったイタコ)が「いやいや十分にやってくれたよ」と満足を示すことで、遺族の後悔の気持ちを少しでも救うというわけです。

イタコって、遺族のカウンセラーとしての役割が非常に大きいのではないでしょうかね〜。死の悲しみを扱うからこそ、厳しい修行が必要とされてきたのでしょうし、誰もがなれるものでもないのでしょう。でも、社会的に必要な役割を担ってきたわけで・・・。

宗教や地域社会の繋がりが希薄になってきた現在は、死をどう捉えるかという問題が個人に直接ぶつかってくることが多くなってきているような気がします。イタコを増やせとは言いませんけれども w 死に関係するケアを行う仕事というのは、もっと大事にされてしかるべきなのではないでしょうか。