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2022年3月7日月曜日

筑北村坂北の「お田植え祭り」

白装束の氏子らが「毎年、毎年、や(嫌)でござる」と言って張り子の牛をかかえ、「ボーボー」と鳴き声をまねしながら境内を回った。牛の後には、木の農具や男根をかたどった神木を持った氏子が続き、3周する間に見物客から次々と雪が投げ込まれた。



3月初旬の日曜日に行われる、参詣者が張子の牛に雪を投げて五穀豊穣・子孫繁栄を祈願する春祭り「お作始めの神事」(通称『お田植え祭り』)は、そのおもしろおかしい仕草に見物人は大笑いし、土臭さがあり珍しい神事であるということで、昭和60年に県無形文化財に指定されました。

張子の牛を導き手綱を取る太郎、万鍬(まんが)を握り代掻き作業の仕草をする次郎が続き「毎年毎年やでござる」と言いながら御代田の式場をめぐる。外神主(区長)の祝詞奏上と「アラ、目出度いなー」の掛声により、産霊(むすび)の神木、鍬、鋤をもった付人もあとに続いて式場を3回まわる。周囲の参詣者は付近の雪を牛に向けて投げつける。