ちなみに「弾指」は魔除けの方法で『土佐日記』にも出てきます。のちに「魔を払う」が転じて"人に嫌われる、仲間に入れない"を意味する「爪弾き(つまはじき)」の語源に。密教には今も所作としてのこる他、禅宗でも使われます。#光る君へ pic.twitter.com/ADpOdcMHJn
— takuhiro (kinosy) (@Kino_see) February 25, 2024
左手で行っているのが「弾指」です。右手で行っているのが「指パッチン」です(弾指も右手が正式でしょうが、右手だと鳴りが悪いのでスイマセン)。警覚・許諾・警告・去穢を表す作法ですね。トイレ(東司)でも仰る通り鳴らしますね。浄めとノックの両方の意味と教わりました。 https://t.co/VyJazq5Mii pic.twitter.com/vrSh8MNNa4
— 洗手院(千手院) (@senjuin1010) February 26, 2024
【御指摘があったので補足】
— takuhiro (kinosy) (@Kino_see) February 27, 2024
ドラマ中では安倍晴明が使った事や、当方の説明不足もあり、"陰陽道の所作/まじない"という印象を与えた可能性がありますが、「弾指(爪弾)」の作法は密教でも禅宗でも様々な意味を持ち、必ずしも「魔除けだけではない」ので、誤解なきようお願い申し上げます🙇#光る君へ https://t.co/ix3Ind8ftb
あと「仏教と陰陽道が合同で祈願とか祈祷をしている」という声が多数ありましたが、基本的に「僧侶の祈祷」と「陰陽師の祭儀」はセットで行われます。なので、母子ともに生死がかかる出産の際などは、それはそれは大騒ぎになります。
— takuhiro (kinosy) (@Kino_see) February 28, 2024
以下、風俗博物館のジオラマから pic.twitter.com/cBZJz0rOyc
北野天神絵巻では、右(庭先の陰陽師の右斜め上)に験者がいて祈祷をし、産室の手前に巫女がいて、庭では陰陽師が祭儀を行い、家人が魔を払う「鳴弦」をしています。
— takuhiro (kinosy) (@Kino_see) February 28, 2024
別の間は酒盛り。 pic.twitter.com/8j8hHFPxWM
念のために補足
— takuhiro (kinosy) (@Kino_see) February 29, 2024
·この状況は厳密には「混淆」「習合」ではなく、あくまで"併催"状態である
·霊に関する問題に陰陽師は関与出来ない(陰陽道には来世観がない為)。相手がいる場合では特定の神と鬼、それ以外は穢。つまり「ケ(気)」の対処担当。
·僧は引導し、成仏が可能。場合によっては調伏·降伏も可⇒ https://t.co/O8exUx2R6n