事故から5年以上経過しても次々と出てくる新たな事実。最新の解析結果の発表は事故の真相の検証はいまだ道半ばであることを物語っていた。
飛躍しますが、福島第一原発事故がもたらした大きな負の遺産のひとつに、国、政治家、官僚、東京電力、原発に関わる企業、科学者、技術者といった組織や人々に対する、国民の徹底的な不信感の芽生えということがあると思うんですよね〜。
例えば、政府や科学者が最新のデータをもとに安全性をいくら訴えても、そのデータの根拠を信じる気にならないというレベルでの不信感。「原発は絶対に安全」なんて豪語していた科学者や技術者がいたくらいなのですから、それはそうでしょう。
別の言い方をすれば、お上の言うことは信用ならないから、自分や家族の身は自分で守る、といったある種の諦めと覚悟に似た感情。
風評被害とは異なるものなんですよねぇ。「安全よりも安心」なんて言葉もありましたが、失った安心を取り戻すためには時間をかけつつ、責任追及や将来の補償についても相当なことをしないとダメだと思います。