『旅の紙芝居』(椎名誠、朝日新聞社)を読み終えたところです。
写真と文章からなる椎名さんの本を読むたびに、(文章の滑らかさは言うまでもなく)写真の素晴らしさに感動してばかりいるのですが、この本の写真もどれもが素晴らしいものでした。
一般的な話として、風景や自然、人工物などを撮った写真も良いのですが、その1枚が内包している物語や時の流れ感、受ける印象の強さなどからすると人物を撮った写真がやはり一番なのかなァとはいつも思っています。
とはいえ、最近の個人情報の保護や事件につながる可能性の考慮などの点から、人物、特に椎名さんが好む子供達を被写体とすることは、これからますます難しくなるのではなかろうかと危惧してしまいます。警察署による不審者情報で、子供がカメラを向けられたという内容のものもありますからねぇ。
自分も写真を撮りますが、初対面の人に「写真を撮らせてください」とお願いする度胸はまだ持っていませんし、これからもきっと無理でしょう。 椎名さんが世界各地で撮った写真を感嘆しながら眺めつつ、自分の無能さを自覚させられる、そんな読書タイムでもありました。
手元に置いておきたい一冊です。
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