『Iの悲劇』(米澤穂信、文藝春秋)を読み終わりました。面白かったです。
ほろ苦さを感じる要素が章ごとにあって、最終章でそれらがまとまって一段と苦味を増すという米澤穂信さんらしい仕掛け。
個々のトリックには偶然的な要素が大き過ぎると思われるものもありますが、それは登場人物自らが出来過ぎだった的な意味の回想をする場面が用意されていることで、上手く中和されているような気もします。
苦味のある結末ですが、凄惨なシーンなどは皆無。誰もが安心して読むことができるミステリーなのではないでしょうか。おすすめです。
図書館で借りた本なので、年末年始の休館日を目一杯楽しむつもりだったのですが、話に引き込まれて年を越す前に読み終わってしまいました w 図書館の開館日までどうしたものやら。
- Gen's Blog: 借りてきた本(2019,12,25)