リュウジンオオムカデは、水中で10センチほどあるテナガエビの仲間を食べているのが確認されていて、陸上の天敵を避けるほか、生息域を広げるために、水中でも暮らせるように適応した可能性がある
リュウジンオオムカデは体長約20センチ・体幅2センチ、翡翠(ひすい)色の体色で、国内最大のムカデ。本島北部や久米島、西表・石垣島、渡嘉敷島、台湾の渓流などに生息している。陸地と水中にすむ「半水棲ムカデ」で、同様の生態のムカデはこれまで2例しか報告されていない。
今回、沖縄の4地域と台湾から発見されたオオムカデは体長約20 cm、体幅約2cm(大人の親指くらいの太さ)の巨大なムカデであり、日本最大の川エビ「コンジンテナガエビ」(体長10 cm 前後)を捕食しているところが目撃された。過去に沖縄から発見された新種としては最大級の陸上節足動物である。
本種は、通常は人間と接触しない森林内の水辺環境に生息しているものの、毒顎を持つため人間が咬まれると危険である。本種は絶滅が強く危惧されるため、遠くから見守っていただきたい。