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2021年5月10日月曜日

「十二年籠山行」を達成した住職が見たもの

非常に過酷な条件の中で過ごすため、十二年籠山行に入った歴代の方のうち、2~3割は途中、病気等で亡くなられています。比叡山には今、住職が70人ほどいますが、仮に後継者が出てこない場合、そのまま続けるということになります。私の場合、21年目で渡辺さんに交代し、ひとつの区切りとして籠行を終え、下山するということになりました
20年もの間、他人とほとんど接することがない、会話がないという状態だったので、延暦寺、あるいは天台宗の方から修行の話を聞かせて欲しいと言われても、やっぱり自分の思ったこと、考えていることを言葉に出すというのが非常に難しい。“人に伝える”ということでの苦労がありました。いわばコミュニケーション能力が非常に落ちてしまった