2020年11月21日土曜日

『霧のむこうのふしぎな町』読了


『霧のむこうのふしぎな町』(柏葉幸子、講談社 青い鳥文庫)を読み終わりました。

この本は妻が持っていたもので、先日、自分が同じ著者の『岬のマヨイガ』を図書館から借りて読んでいたのを見て貸してくれた次第。

宮崎駿監督が「千と千尋の神隠し」のアイデアを、この『霧のむこうのふしぎな町』から得たという話がありますけれども、それだけ完成度の高い面白い物語だと思いましたね〜。「ハウルの動く城」にも活かされているように感じましたが、どうでしょ〜か。

同時に、この物語から「千と千尋の神隠し」を生み出した宮崎駿監督の凄さにも改めて気づかされました。どういう頭の働きがあれば、湯屋「油屋」を舞台に八百万の神々が登場する話になるのやら w

自分も見ず知らずの土地に一人で行って住み込みで働くということを何度もやってきたので、主人公が体験する緊張や戸惑いなどはよくわかります。当時のそうした気持ちや訪れた土地の風景などを思い出しながらの読書は、懐かしさもあり、我が事ながら頑張っていたなァという思いも湧いて、なかなか不思議な体験となりました。