『秋期限定栗きんとん事件(上下巻)』(米澤穂信、創元推理文庫)を読み終わりました。
面白かったです。下巻に入って犯人の身柄確保へと事態が動いていく段階になると、緊迫感とスピード感も出てきて惹き込まれるように読んでしまいました。
読みながら話の展開以外に考えていたのは、地方都市の街に住む中学生や高校生の男女のおつきあいってこういうものなのかなァということ。
自分が育ったのは四国の田畑以外は何もない片田舎だったので、休日に待ち合わせて映画を観にいくとか喫茶店やファストフードで話をするなんて考えられませんでした。そもそもそういうお店が存在しませんでしたし。お遍路さんに混ざってお寺に行っても仕方がないですしね〜 w 登下校時に話をするくらいしかなかったような w
それに、当時は中高校生の男女が二人で歩いているようなものなら、すぐに噂が立ってひやかしの対象になるような雰囲気でした。地方であっても田舎と街では意識の差に大きな違いがあったものです。
現在の田舎の中高校生は、そのあたりどうなのでしょうね〜。交通費の工面さえつけば、イオンなどの大型ショッピングセンターでデートするなんていうこともできるようになったとは思いますけれども。
それと、これで<小市民>シリーズをひと通り読んだことになるわけですが、<古典部>シリーズとアニメ「氷菓」の影響で、舞台となる街として高山市がどうしてもイメージされてしまうのが悩ましいところです w
下巻のカバーイラストに描かれている小佐内さんの制服も、米澤穂信さんの母校であり白線流しの行事で知られる岐阜県立斐太高等学校のセーラー服、つまりアニメ「氷菓」で千反田えるたちが着ていた制服を連想させるものとなっていますしね〜。
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