ザシキワラシは「室内を歩くには通路が定まっていて、それ以外には決して歩かない。人がその通路を知らずに寝るようなことがあれば、きっと唸されたり、また何か悪戯をされるという。」
— 遠野市立博物館 (@tonomuseum) January 13, 2024
『奥州のザシキワラシの話』
佐々木喜善著 1920年刊 pic.twitter.com/0YKpm1UQwh
青笹村の菊池某の土蔵にザシキワラシが出て窓際に据えて置いた糸車をくるくると廻すことが日に幾度となく続いた。
— 遠野市立博物館 (@tonomuseum) January 14, 2024
ある日土蔵の二階から糸車の廻る音がするので梯子を上って覗いてみると、何物か黒っぽいものが、床板にぺたりと踞って、そのまま姿をどこかへ隠したという。
『奥州のザシキワラシ』より pic.twitter.com/xwI38t9iYT
川と異界
— 遠野市立博物館 (@tonomuseum) April 20, 2024
川は異界との境界と考えられており、橋のたもとで怪異に遭う話も多く伝えられている。
『遠野物語』18話で村人がザシキワラシに遭遇した場所も橋である。
「ザシキワラシ又女の児なることあり…村の何某と云ふ男、町より帰るとて留場の橋のほとりにて見馴れざる二人のよき娘に逢へり。」 pic.twitter.com/kEM2PZqoMq
土淵村の旧家山口孫左衛門家には2人の女の子のザシキワラシがいると伝えられてきた。
— 遠野市立博物館 (@tonomuseum) April 20, 2024
ある時孫左衛門家から出てきた2人の娘が村外れの橋のほとりで村人に目撃されると、それより久しからずして、この家の主従二十幾人、茸の毒にあたりて1日のうちに死に絶えたという。
孫左衛門家ゆかりの神仏像 pic.twitter.com/kvGXKj5cgV
ザシキワラシと家の守り神
— 遠野市立博物館 (@tonomuseum) May 22, 2024
遠野では家を新築する際に大工の棟梁が小さな御堂を作り、男女の人形を刻んで鏡やクシをともに入れ、封をして棟木に打ちつける風習があった。佐々木喜善は、このようなモノの霊魂が座敷に現れるのではないかと推測した。
異界展資料7/19〜9/23 pic.twitter.com/FEny97sU3n
ザシキワラシ
— 遠野市立博物館 (@tonomuseum) June 23, 2024
岩手県を中心とした東北地方に伝えられる家の神、精霊で、旧家の座敷にいて常には目に見えないが、時に子どもの姿をしてあらわれるという。この神のいる家は富み栄えるとされる。
ザシキワラシは、明治40年に佐々木喜善の小説「舘の家」で初めて紹介された。
遠野物語と異界7/19〜9/23 pic.twitter.com/gKRzdvsnox
ザシキワラシは河童という説
— 遠野市立博物館 (@tonomuseum) July 20, 2024
「ザシキワラシといふものはフチサル(河童)といふものである」
佐々木喜善の民俗調査カードより
遠野をはじめとして岩手県内には、河童が家に上がるとザシキワラシになるという伝承が残されている。
特別展「遠野物語と異界」展示資料
佐々木喜善の民俗調査カード pic.twitter.com/YBJH5d28ru
ザシキワラシと家の守り神
— 遠野市立博物館 (@tonomuseum) August 31, 2024
遠野では家を新築する際に大工の棟梁が小さな御堂を作り、男女の人形を刻んで鏡やクシをともに入れ、封をして棟木に打ちつける風習があった。佐々木喜善は、このようなモノの霊魂が座敷に現れるのではないかと推測した。
「遠野物語と異界」〜9/23 pic.twitter.com/mYdzsNk34w
異界と交わる場所 峠
— 遠野市立博物館 (@tonomuseum) September 11, 2024
峠は怪異に遭遇しやすい境界の一つであると考えられ、多くの怪異譚が伝承されている。
佐々木喜善著『奥州のザシキワラシの話』では小国から遠野へ越える立丸峠でザシキワラシに遭遇した話が記されている。
遠野物語と異界展〜9/23 pic.twitter.com/PIGWivQJ5E
ザシキワラシの種類
— 遠野市立博物館 (@tonomuseum) October 30, 2024
ザシキワラシ
蔵ワラシ
ザシキバッコ
夜通しケタケタと笑う坊主頭の老婆
ザシキジッコ
腰の曲がった老爺で、夜通し何かをつぶやきながら座敷を歩き回る
チョウピラコ
最も小さく、色白く美しいもの
ホソデ、ナガテ
ふすまの隙間などから細く長い手だけが出るもの
家の神展11/1開幕 pic.twitter.com/wVYqbHPuJm
ザシキワラシ
— 遠野市立博物館 (@tonomuseum) November 15, 2024
岩手県を中心とした東北地方に伝えられる家の神、精霊で、旧家の座敷にいて常には目に見えないが、時に子どもの姿をしてあらわれるという。この神のいる家は富み栄えるとされる。
ザシキワラシは、明治40年に佐々木喜善の小説「舘の家」で初めて紹介された。
遠野物語と家の神11/1〜 pic.twitter.com/k9Vkd2FU8f
- Gen's Blog: 遠野の家の守り神(2023,09,09)
- Gen's Blog: 異界との境界(2023,09,29)
- Gen's Blog: 遠野の春風祭りのワラ人形(2023,09,30)
- Gen's Blog: 「オマク」(2023,10,04)
- Gen's Blog: 塞の神の石塔(2023,10,07)
- Gen's Blog: 妖怪と幽霊(2023,10,09)
- Gen's Blog: 「背守り」(2023,10,14)
- Gen's Blog: 「トンノミ」という禁足地(2023,10,16)
- Gen's Blog: 「供養絵額」(2023,10,17)
- Gen's Blog: 「便所神」(2023,10,22)
- Gen's Blog: 名付けの呪術(2023,10,23)
- Gen's Blog: 「オシラサマ」(2023,10,25)
- Gen's Blog: 「死絵」(2023,10,25)
- Gen's Blog: 「角大師護符」(2023,10,28)
- Gen's Blog: 人形送り(2023,10,31)
- Gen's Blog: 「マヨイガ」(2023,11,12)
- Gen's Blog: 「シルマシ」(2023,11,13)
- Gen's Blog: 柳田國男との出会いを記した佐々木喜善の日記(2023,11,19)
- Gen's Blog: 「山の神の年取り」(2023,12,12)
- Gen's Blog: 遠野の家神様(2023,12,13)
- Gen's Blog: 里帰りをするオシラサマ(2023,12,13)
- Gen's Blog: 結びの呪術(2023,12,14)
- Gen's Blog: 遠野におけるワラ(2023,12,18)
- Gen's Blog: 遠野におけるワラ人形(2023,12,21)
- Gen's Blog: 「オクナイサマ」(2023,12,26)
- Gen's Blog: アカザの杖(2024,01,11)